2013年01月17日

立川の友達から届いた葱は、
長さ二尺の白根を横へて
ぐつすりアトリエに寝こんでゐる。
三多摩平野をかけめぐる
風の申し子、冬の精鋭。
俵を敷いた大胆不敵な葱を見ると、
ちきしやう、
造形なんて影がうすいぞ。
友がくれた一束の葱に
俺が感謝するのはその抽象無視だ。

(1925.12)
白凰社 『高村光太郎詩集』より

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posted by ひよこ豆 at 07:29 | 和歌